虫歯予防について
私たちの口腔内には、400~800種類の細菌が存在します。
歯磨きを怠ったり、いくら歯磨きをしても磨き残しがあれば、歯の表面に粘々した膜=歯垢が付着します。この歯垢を常に取りのぞいていれば、虫歯を未然に防ぐことができるのです。
そのために大切なのは、歯磨きをはじめとする毎日のお手入れ「セルフケア」と、歯科医院で受ける「プロフェッショナルケア」です。
虫歯とは
歯を完璧に磨けていると思っている方でも、実際は8割か9割程度しか磨けていません。
その残った汚れが蓄積すると、虫歯や歯周病の原因であるプラークや歯石になってしまいます。
虫歯は歯の表面に付着したプラークの中の、う蝕原因菌が出す酸によって表面が脱灰され、やがて穴があいていきます。穴が浅いうちは痛みがでませんので気づかないことが多いようです。
虫歯の進行度
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C0
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C1
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C2
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C3
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C4
虫歯の予防方法
歯科医院で行う定期検診
当院では数ヶ月に1回の定期健診で虫歯や歯周病・粘膜疾患や口腔機能をチェックし、歯科衛生士による歯磨きの指導・歯石除去・PMTCを行っています。お口の中の状態がよければ半年に1回程度でよい場合もありますし、状態がよくない場合は2、3ケ月に1回のペースで通院していただく場合もあります。
「セルフケア」がしっかりできてお口の健康が保たれ機能が安定している方は、定期健診の間隔は長くなります。
虫歯になる人は歯磨きが十分でなかったり、正しい歯磨きができていないケースが多いですが、歯磨きへの意識を高めるだけでも大きな効果が期待できます。定期的に健診をうけることで虫歯になってしまっていたとしても、早めに見つけることができ、軽い措置で済みます。
食事習慣と虫歯予防
虫歯予防には、機械的な歯面の清掃と食事習慣の改善が一番効果的です。そのため、当院では食事指導もしています。
食事の際、ダラダラと長く食べ続けていたり、べっとりする食べものが多かったりすると虫歯になりやすい傾向があります。
虫歯が多い方もおられますが、このような原因が何個か重なっている場合が多いので、生活習慣を含め、いろいろな角度から虫歯予防をしていきます。
お子様の場合、本人だけではどうしても予防しきれない場合もあるので、親御さんを始め、周囲の方の協力も、虫歯予防の大事な要素です。
フッ素とキシリトール
虫歯予防にフッ素やキシリトールが効果的だと思われている方も多いです。
これらはどちらも虫歯を防ぐ効果を持ちますが、あくまで補助的な役割にすぎません。
これらのみに頼りすぎるのはあまりいいことではありません。
しかし、歯が柔らかいことで虫歯になることもあり、歯の硬さが原因の場合など、適切な場合は、フッ素塗布をおすすめする場合があります。キシリトール(代用糖の一種)についても適切な利用についてお話することがあります。